記事作成代行の依頼前に決めること|要件整理と発注書の作り方

記事作成代行を依頼する前に整理したい目的・読者・記事要件を解説。briefのテンプレート、納品範囲、料金例、納期や修正、検収、事実確認、著作権など発注書で決める項目をまとめます。

記事作成代行は、目的・読者・記事要件をbriefにまとめ、納品範囲・納期・検収・修正・権利を発注前に書面で明確にすることが大切です。

依頼内容が「SEO記事を1本」のように大まかなままだと、構成案や取材、CMS入稿まで含むのか、どの状態を納品とするのかが曖昧になりがちです。社内で決める項目を整理し、依頼先と同じ条件を見ながら相談できる形にしておきましょう。

記事作成代行の依頼前に、目的と読者を決める

依頼前に決めること

最初に決めるのは、記事を作る目的と、読んだ人に取ってほしい行動です。認知を広げたいのか、サービスへの問い合わせを促したいのかで、記事の内容や末尾の案内が変わります。

読者像は、部署や検討段階まで具体化します。たとえば、経理担当者に業務サービスを紹介する記事なら、読者が抱える作業上の悩みと、記事を読んだ後にサービス資料を確認してほしいのか、問い合わせてほしいのかをセットで伝えます。

  • 目的:認知、集客、問い合わせなど
  • 読者:担当部署、役職、検討段階、抱えている課題
  • 期待する行動:関連記事を読む、資料を確認する、問い合わせるなど
  • 成果の見方:社内で確認する指標や、記事公開後に見たい変化
目的を一文に

「誰が、何を知り、読後にどう動くか」を一文で説明できる状態が目安です。目的と読者が定まると、依頼先が記事の切り口や案内内容を提案しやすくなります。

発注する記事の要件を整理する

記事の要件を整理

記事の要件には、テーマ、主キーワード、想定する検索意図、盛り込みたい情報を含めます。キーワードだけを渡すのではなく、検索した人が知りたいことを、たとえば「選び方を知りたい」「導入前に費用を比較したい」のように言葉にします。

次に、自社サイトの既存記事を見て、同じテーマを扱う記事がないかを確認します。既存記事のURLや、社内で共有できる製品資料、FAQ、営業資料があれば、briefにまとめて渡すと、記事で扱う情報と避ける重複を依頼先に伝えられます。

  • テーマと主キーワード、関連して扱う語句
  • 想定する検索意図と記事の役割
  • 必ず含めたい情報、根拠として使える社内資料
  • 既存記事との重複を避けたい点、触れてほしくない内容

社内資料に記載のない数値や実績を、記事に追加する前提にしないことも重要です。事実の確認が必要な箇所は、誰が根拠を用意し、誰が公開前に確認するかを要件の段階で決めておきます。

依頼内容を伝えるbriefのまとめ方

briefにまとめる項目

briefは、依頼先が記事の方向性や作業範囲を判断できる粒度でまとめます。口頭で伝えた内容も、打ち合わせ後に文書へ反映すれば、社内担当者と執筆側の認識を揃えやすくなります。

目的:
想定読者・読者の課題:
記事を読んだ後に促したい行動:
テーマ・主キーワード:
想定する検索意図・記事の役割:
必ず含めたい情報:
参考資料・既存記事:
避けたい表現・扱わない内容:
希望する納品形式・納品範囲:
社内の事実確認担当:

「参考資料を見て執筆」のような指示だけでは、どの資料のどの箇所を根拠にするか判断しにくい場合があります。資料名と該当ページ、優先して参照する資料を添え、内容に食い違いがあったときの問い合わせ先も記載しておくと、作業中の確認が進めやすくなります。

納品形式と制作工程を決める

納品前に決めること

納品形式は、WordやGoogleドキュメントなど、社内で確認しやすい形式を指定します。さらに、構成案の提出、執筆、編集・校正、社内確認、納品のどこまでを依頼するのかを工程ごとに書き分けます。

制作会社によって対応範囲は異なります。エデオムは公開工程として、記事構成案の作成、原稿作成、校正・推敲、図解作成、CMS入稿の順に案内しています。SEO記事制作代行の対応範囲には、キーワード選定、記事構成、内部リンク・導線設計、執筆、品質管理、図解1枚作成、入稿を掲載しています。

自社で構成案を用意するのか、CMS入稿や画像作成まで依頼するのかで、必要な作業が変わります。たとえば、原稿ファイルの納品だけでよい場合と、CMS上で公開前の状態まで入稿してほしい場合を分け、希望する成果物を具体的に伝えます。

工程の境界を明記

構成案の提出者、原稿の確認担当、最終納品先を決めておきます。CMS入稿、図解作成、画像選定なども、依頼する作業と社内で行う作業を分けて記載します。

見積もりで確認する項目と記事作成代行の相場

見積もりの確認項目

見積もりでは記事単価だけで判断せず、構成作成、取材、執筆、編集、校正、図解、CMS入稿のどこまでが含まれるかを確認します。以下は各社が公開している料金例であり、作業範囲や文字数の条件が異なるため、同じ条件の料金比較ではありません。

  • EREN:3,000字まで1万5,000円、4,000字まで1万7,000円、5,000字まで1万9,000円
  • エデオム:記事作成代行は1記事3万円、ライティングのみは1文字3円、記事構成作成は1本1万円。料金は税抜
  • 日本WEBライティング協会:1,000〜1,200文字の記事は1本2,000円、最低注文数は10記事、50記事以上の一括注文は10%割引

見積書では、依頼範囲ごとの金額、記事本数、文字数の数え方、取材や追加修正の費用、CMS入稿などのオプションを確認します。比較する際は「構成作成込み」「執筆のみ」など条件を揃え、見積もりに含まれない作業も書き出すと、予算との差が見えます。

料金例の見方

掲載料金は各社の料金例であり、記事作成代行全体の相場を示すものではありません。記事の仕様と依頼範囲を揃えたうえで見積もりを比べ、追加費用の条件もあわせて確認します。

発注書で確認する納期・修正・検収

発注書の確認事項

発注書や取引条件を記載した文書には、記事のテーマ・仕様、本数、納期、納品先、修正の回数と範囲、検収方法を記します。構成案と原稿で確認のタイミングを分ける場合は、それぞれの提出日と確認担当も明記します。

修正条件は、誤記の訂正と、発注後に記事の方向性を変える依頼を分けると判断しやすくなります。PLAN-Bは記事制作プランごとに修正回数を定め、構成案提出後・記事提出後それぞれ1回または2回までのプランを掲載しています。自社の発注でも、どの段階で何回まで対応するかを決めておきましょう。

フリーランス法の対象となる業務委託では、公正取引委員会によると、取引条件は直ちに書面またはメール等の電磁的方法で明示する必要があり、口頭のみで伝えることは認められません。明示事項には業務委託日、給付内容、受領期日・場所、報酬額・支払期日が含まれ、検査を行う場合は検査完了期日も含まれます。

同委員会は、フリーランスへの報酬支払期日を、発注した物品等の受領日から60日以内のできる限り短い期間内に定めるよう示しています。メール等で情報成果物を受領した場合、公正取引委員会のQ&Aでは、受領日は発注事業者のパソコン等に記録された時点とされています。

フリーランスに責任がないのに、費用負担なく給付内容を変更させたり、受領後にやり直させたりする行為は、一定の取引で禁止される行為として公正取引委員会が示しています。変更が生じた場合の相談先、追加費用や納期の扱いも、発注前に取り決めておくと認識違いを避けやすくなります。

条件は書面で共有

口頭だけで済ませず、合意した仕様や納期、報酬、検査の条件を記録に残します。フリーランス法の適用や個別の取引条件は契約内容によって異なるため、対象となる取引では公正取引委員会の案内も確認してください。

素材・事実確認・権利の分担を決める

責任分担を明確に

執筆側が調査する範囲と、発注側が提供する資料を分けます。サービスの機能、価格、導入実績など自社が責任を持つ情報は、根拠資料と確認担当を決め、公開前に照合する流れにします。一般的な説明の調査まで依頼する場合も、参照してよい資料や、判断に迷ったときの連絡先を伝えます。

文化庁の著作権契約マニュアルは、制作物のテーマ等を特定し、納期・記録方法・納入方法をあらかじめ定めることや、納品検査の方法を契約で定めることを説明しています。同マニュアルは、成果物の納品検査の方法や所有権の帰属を契約で定める必要性も示しています。

著作権の扱いは、納品された原稿をどこで、どのように使うかと合わせて確認します。文化庁のFAQは、制作物の著作権を制作者に帰属させたうえで、発注者に利用態様を具体的に定めて許諾する契約方法を例示しています。自社サイトへの掲載に加えて、広告や資料への転載も予定している場合は、利用範囲を契約や発注書に記載します。

  • 発注側が渡す資料と、執筆側が調べる情報
  • 事実確認を行う担当者と確認するタイミング
  • 画像や引用情報の準備・利用条件
  • 納品後の原稿の利用方法、著作権と成果物の所有権の扱い
  • 納品形式、納入方法、検査方法

依頼先を選ぶときの確認ポイント

依頼先の確認ポイント

依頼先の比較では、自社が頼みたい作業をどこまで対応できるかを起点にします。構成案のみ、執筆のみ、取材からCMS入稿まででは、必要な体制が異なります。記事テーマに近い制作物があるか、担当者との連絡方法や確認の流れも相談時に聞いておきましょう。

過去の制作物を見るときは、文章の読みやすさだけでなく、briefの意図が反映されているか、根拠と主張が区別されているかも確認材料になります。修正を依頼した場合の対応範囲や、構成案・原稿を誰が確認するかを具体的に尋ねます。

依頼範囲や品質の相性を確かめたい場合は、最初から複数本を発注するのではなく、試験的な依頼も選択肢です。試す場合は、記事テーマ、納品形式、修正条件、評価する観点を先に揃え、継続発注の判断につなげます。

まとめ

記事作成代行を依頼する前に、目的・読者・記事要件を整理し、briefで依頼の背景と必要な情報を共有します。発注書には納品範囲、納期、修正、検収、報酬、事実確認や権利の分担を記載し、依頼側と制作側が同じ条件を参照できる状態にします。

  • 目的、読者、記事を読んだ後の行動が決まっている
  • テーマ、キーワード、検索意図、参考資料がbriefにまとまっている
  • 納品形式、制作工程、CMS入稿や図解の有無が明確になっている
  • 見積もりの作業範囲と追加費用を把握している
  • 納期、修正、検収、支払条件、責任分担を文書に記載している

依頼先への相談前にこの項目を社内で確認し、briefと発注条件を揃えてから見積もりを依頼しましょう。

参考・出典

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